平成23年度 第2回東予地区勉強会
- 日時
- 平成24年3月24日(土) 14:00〜17:00
- 場所
- 西条総合福祉センター
東予地区勉強会は、46名の方にご参加いただきました。特養伊予千寿苑と西条愛寿会病院の2施設からの事例報告がありました。
伊予千寿苑の事例では、入所者に対して画一的なケア(定時のおむつ交換やおむつの選択)が実施されていることに疑問を感じ、入所者個々の状態に合わせた排泄ケアを実践するための取り組みが報告されました。排泄用品取扱業者による勉強会や勉強会の内容を参考にした入所者の排尿状態や生活スタイルに合わせた排泄援助方法の変更(排泄援助の時間の検討やおむつの選択方法など)により、入所者には尿失禁の改善を認めたり、夜間の排泄援助により日中傾眠傾向となっていた者が日中覚醒できるようになったりという変化を認めました。また、援助したスタッフには、入所者の笑顔を取り戻した喜びやおむつを外すことだけに捉われない入所者の生活も大切にしたうえで排泄援助方法を考える重要性に気付くきっかけになっていました。
西条愛寿会病院の事例では、治療上の安静が必要であり、ベッド上での自然排尿が難しいために膀胱留置カテーテルが挿入されている認知症高齢者に対する援助が報告されました。認知症が重度であるために安静の必要性を理解することが難しい患者に対し、スタッフは患者が動いてしまう時には繰り返し説明し、カテーテルが患者の精神的な負担にならないようにコミュニケーションをとりながら、感染や転倒転落の危険性も予測しながらかかわっていました。最終的に留置カテーテルを抜去したことによりトイレでの排泄も可能となり精神的にも落ち着きを取り戻すことができましたが、今後もこのようなケースは起こり得ると予想されるため、援助者は留置カテーテルの必要性をアセスメントし、留置することのメリットやデメリットを十分に検討する必要性が示唆されました。
グループワークでは、施設での排泄ケアの現状や課題、取り組みの内容などが話し合われ、施設に持ち帰り実践につなげたいという参加者からの意見もあり有意義なものでした。(報告:形上)
東予地区勉強会スケジュール
開会の挨拶
支部長 青野 ひとみ
事例報告1「認知症のある患者に対する膀胱留置カテーテルのケア
-長期留置に至らなかったケースを振り返って-」
医療法人愛寿会 西条愛寿会病院 徳増 るみ子
事例報告2「快適な日々を過ごすために」
特別養護老人ホーム 伊予千寿苑 迫田 直美
グループワーク
グループワーク発表
まとめ
閉会の挨拶
世話人代表 陶山 啓子