第14回学術講演会
- 日時
- 平成28年10月15日(土)13:30〜16:30
- 場所
- 愛媛大学医学部重信キャンパス 医学部40周年記念講堂(東温市志津川)
- 参加者
- 169名
平成28年度の学術講演会は、169名と多くの方にご参加いただきました。ご参加くださった皆様、本当にありがとうございました。
今年度の学術講演会は、根拠のある認知症ケアやチームケアによる各組織・地域の認知症ケアの質の向上のために、現任教育や教材開発などでも活躍されている諏訪さゆり先生をお招きし、「認知症の人の生活障害の理解とケア-よりよい排泄ケアを目指して-」というテーマでご講演いただきました。
認知症ケアの振り返り、国際生活機能分類(ICF)を活かした認知症ケア、生活障害の理解とケア、在宅生活の継続を目指すうえでの訪問看護の利用の可能性等について、実践を踏まえた内容でお話しいただきました。DVD「気づきを育てる認知症の生活障害のかかわりかた(諏訪ら、2014)」を用いた講演は参加者からも好評でした。
参加者からは「考えながら講演を聴けて、解説もあったので認知症への理解が深まった」「実践的な対応の紹介がとても参考になった」「今の接し方でよいのか振り返りができた」「(利用者が)できることをアセスメントし、できる限りサポートしたい」などの声がよせられ、90分という限られた時間ではありましたが、参加者自身が主体的に学び、実践への応用が期待される研修となりました。
対象の方との日々のかかわりを大切に、そして、誰かがひとりで頑張るのではなくチームみんなで力を合わせて、対象の方が笑顔でいられるように支え合っていきましょう。
【プログラム】
12:30〜
企業展示開始
13:30
開会の挨拶
【第1部:実践報告】
13:35〜
「2年カテーテル留置から自然排尿を目指して〜「おしっこがしたい」の願いを叶える為に〜」
老人保健施設アイリス 山崎 明寿香
「安楽にトイレで排泄を促せるように、多職種と取り組んできたこと」
特別養護老人ホーム済生会姫原 永井 亮
「大きな褥瘡がある方の排泄ケア」
特別養護老人ホーム鶴寿荘 北川 さやか
【第2部:学術講演会】
15:00〜16:30
「認知症の人の生活障害と理解とケア−よりよい排泄ケアを目指して−」
千葉大学大学院 諏訪 さゆり 先生
【諏訪さゆり先生のご紹介】
諏訪先生は、認知症高齢者看護の第一人者として、医療・保健・福祉の分野における研究・教育など幅広い分野でご活躍されております。 近年の活動では、在宅認知症高齢者の適切な薬物療法を支援する看護、終末期にある認知症高齢者と家族の意思決定支援、在宅医療、在宅ケアを担う専門職の学習支援プログラムの開発などに取り組まれております。 またドキュメント映像で学ぶDVD教材「認知症の生活障害 かかわりかた」を作成され、多くの現場で看護職介護職の気づきを育てる研修を開催されておられます。
【ご経歴】
- 千葉大学看護学部卒業
- 千葉大学大学院看護学研究科修士課程修了
- 総合病院の内科病棟に看護師として勤務
- 東京大学大学院医学系研究科後期博士課程保健学専攻修了
- 東京医科歯科大学医学部保健衛生学科専攻、東京女子医科大学看護学部を経て、認知症介護研究・研修研究センターにて国の認知症介護研修事業である認知症介護指導者養成研修をご担当
- 現在、千葉大学大学院看護学研究科 地域創成看護学教育研究分野 訪問看護学領域 教授
【著書】
- 認知症訪問看護 (Q&Aと事例でわかる訪問看護), 日本訪問看護財団 (監修),2015
- ICFの視点に基づく施設・居宅ケアプラン事例展開集第2版,日総研出版,2007. など多数